AGAは、男性ホルモンが「 5αリダクターゼ（5α還元酵素）」と結びつくことにより、DHT（ジヒドロテストステロン）に変換され起こる症状です。DHTが毛母細胞の機能を弱らせ、薄毛や脱毛を進行させます。フィナステリドはⅡ型の5αリダクターゼの働きを阻害することによりAGAの進行を抑え、抜け毛を抑制する薬です。厚生労働省の認可を取得しており、多くの治療実績を持つAGA治療のスタンダードな薬剤です。日本皮膚科学会の診療ガイドラインにおいても「推奨度A（強くすすめられる）」成分として位置付けられています。

ミノキシジルは、1980年代に世界で初めて認可された脱毛症の治療薬であり、90カ国以上で承認されています。毛細血管を拡張し血流の流れをよくすることにより、発毛に必要な栄養分をより多く毛根に届けることができます。また、髪の毛の成長を促す毛乳頭細胞・毛母細胞を活性化させる働きもあるため、発毛を促進させます。日本皮膚科学会の診療ガイドラインにおいても「推奨度A（強くすすめられる）」の成分として位置づけられています。

デュタステリドは、Ⅰ型Ⅱ型と存在する 5αリダクターゼ（5α還元酵素）のどちらにも作用し、還元酵素の働きを阻害します。そのためDHTの生成を抑止し、広範囲にわたる抜け毛の抑制や、薄毛予防の効果が期待できます。日本皮膚科学会の診療ガイドラインにおいても「推奨度A（強くすすめられる）」成分として位置付けられています。

FAGA（女性男性型脱毛症）は女性の体内で女性ホルモンが減少し、男性ホルモンが優位になってしまうことで起こる脱毛症です。スピロノラクトンの持つアルドステロン受容体拮抗作用により、男性ホルモンであるアンドロゲン受容体の活性化を抑制します。男性ホルモンの働きを阻害し、体内のホルモンバランスを整えてヘアサイクルを改善することで、抜け毛や薄毛を予防することができます。

エストロゲン補充による副作用を和らげることを目的とした、黄体ホルモンの内服薬です。デュファストンを内服することにより、より長期的に、かつ安全にエストロゲン補充を行うことができます。