女性ホルモンバランスと薄毛の関係について

女性ホルモンバランスと薄毛の関係について

2024.05.02

髪の毛は少しずつ歳を重ねる毎に減少していく傾向にありますが、特に女性は更年期障害など
体内のホルモンバランスの変化に伴い、薄毛が急に進行してしまうケースがあります。

このコラムでは、女性のホルモンバランスと薄毛の関係について解説したいと思います。

女性ホルモンバランスからの薄毛の要因は?

その1・女性ホルモンの減少

女性の薄毛の主な要因として、女性ホルモンの減少が挙げられます。
女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があり、それぞれ異なる働きがあります。
「エストロゲン」は髪の毛を強く健康にする効果があり、「プロゲステロン」は髪の毛の成長期を
長く保つ働きがあります。
女性が更年期を迎え閉経すると、これらのホルモンの分泌は急激に減少します。
このホルモンの減少が原因で、髪の毛が細くなり薄毛になりやすくなるのです。
逆に、妊娠中の女性は通常よりも女性ホルモンの分泌量が増加傾向にあり、髪の毛が豊富に保たれること
が多いです。

その2・男性ホルモンの増加による影響

女性ホルモンの分泌量が減少すると、体内の男性ホルモンの影響力が相対的に高まります。
もともと女性も男性ホルモンを分泌していますが、その量は男性ほどではありません。
しかし、更年期に入ると女性ホルモンの分泌が減少し、男性ホルモンの影響がより顕著になります。
この変化により、女性でも男性と同じように薄毛になりやすくなるのです。
ただし、男性のAGA(男性型脱毛症)のように特定の箇所から薄くなるのではなく、
女性の場合は頭髪全体が徐々に薄くなる点が異なります。
※AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略称です。

ホルモンバランス以外でも考えられる薄毛の原因

その1・ストレス

髪の毛の成長を妨げる原因には、更年期障害に代表される体の不快症状のほか、日常生活における様々な
ストレスも含まれます。
強いストレスは頭皮の血管を収縮させ、血行不良を引き起こし、体全体の活力を奪うことがあります。
このような状態は、頭皮環境を悪化させ、薄毛を促進させる要因となります。

その2・頭皮への刺激

おしゃれのために頻繁にパーマやカラーリングを行うと、頭皮に刺激を与えて頭皮環境を悪化させる
可能性があります。
薄毛対策として、パーマやカラーの使用頻度を可能な限り抑えることが推奨されます。

また、薬剤が直接頭皮に触れないよう注意しましょう。
さらに、洗髪のしすぎや刺激の強い成分を含むシャンプーの使用も頭皮へのダメージを蓄積させます。

普段から頭皮に痒みや発疹、発赤が見られる場合は、使用しているシャンプーの成分を見直すことが
良いでしょう。

薄毛の進行が止まらないときには・・・・

バランスのとれた食生活、良質な睡眠、運動習慣など、健康を意識した生活を心がけることで、
髪の毛の成長を促すことが可能です。
特に、女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンや、髪の成長に必要な亜鉛の摂取を意識する
ことにも一定の効果は期待できます。

しかし、予防策を講じても、加齢や他の要因によって薄毛は徐々に進行することがあります。
市販の育毛剤などのセルフケアには効果の限界があるため、3ヶ月から半年程度経過しても薄毛の進行が
止まらない場合は、早めに病院に相談することが勧められます。

ホルモン由来で起こる女性の薄毛に対しては完全に避けることはできません。

しかしホルモン由来であれば効果的な治療薬を処方してもらえることがあります。
ただし市販薬では対処できないため、病院での治療が必要です。
また、頭皮に異常がある場合は、治療薬の処方とともに、頭皮の異常の原因を特定し、改善を目指す
アドバイスも受けられます。
ただし、FAGA(女性男性型脱毛症)の治療薬には女性が使用できないものもあるため、
自己判断での使用は危険です。
医師の指導のもと、自分に適した治療を選択しましょう。

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