毛根の寿命とは?― 抜け毛・薄毛を左右する「毛の一生」を知ろう ―

毛根の寿命とは?― 抜け毛・薄毛を左右する「毛の一生」を知ろう ―

2025.12.18

「最近、抜け毛が増えた気がする」「毛根の寿命が来たのでは…」
薄毛が気になり始めると、こんな不安を抱く方は少なくありません。
実は、毛根には「突然終わる寿命」が決まっているわけではありません
大切なのは、「毛根が今どのくらい元気に働けているか」
このコラムでは、毛根の仕組みと寿命の考え方を、できるだけわかりやすく解説します。

「毛根にも寿命がある?」よくある誤解

「一度抜けたらもう生えない」「毛根は一生同じ」
こうしたイメージを持っている方は多いですが、実際は少し違います。
毛根は、年齢や環境の影響を受けながら「働く力」が徐々に弱くなっていくもの。
いきなり寿命が尽きるというより、

  • 髪を作る力が落ちる
  • 細く短い毛しか生えなくなる

という変化を経て、薄毛が目立つようになります。

毛根の寿命を左右する「毛周期(ヘアサイクル)」

髪は一生同じ状態で生え続けるわけではなく、「毛周期(ヘアサイクル)」と呼ばれる生え変わりのリズムを繰り返しています。毛周期は3つの期間で構成されています

  • 成長期:髪が太く長く育つ
  • 退行期:成長が止まり、毛根が縮小
  • 休止期:抜け落ち、新しい毛の準備期間

健康な状態では、成長期が長く保たれ、このサイクルが何年も繰り返されます
しかし、何らかの要因により成長期が短くなると、毛根は十分に働けなくなり、
「抜けやすい」「細くなる」といった変化が起こります。

毛根が弱っていく主な原因

毛根の働きを弱める要因はひとつではありません。
主な原因には以下があります。

  • 加齢     :細胞の働きがゆるやかに低下
  • ホルモンの影響:AGA・FAGAに関係
  • 血流の低下  :栄養や酸素が届きにくくなる
  • 栄養不足   :髪を作る材料が足りない
  • 頭皮環境の乱れ:炎症・乾燥・皮脂トラブル

これらが重なることで、毛根は少しずつ元気を失っていきます。

「毛根が死ぬ」とはどういう状態?

毛根が完全に機能を失うと、その毛穴から新しい髪が生えてくることはほとんどありません。
しかし、実際に完全に機能を失う毛根はごく一部です。
多くの場合は、

  • まだ毛根は存在している
  • ただし働きが弱っている

 という状態。
この段階であれば、適切なケアや治療によって回復が期待できるケースも少なくありません
だからこそ、「様子を見る期間」が長くなりすぎないことが大切です。

毛根が生きているか、判断する方法はある?

結論から言うと、抜け毛や見た目だけで毛根が死んでいるかを判断することはできません。
ただし、次のような変化が続く場合、
毛根の働きが弱っている可能性があります。

  • 抜け毛が細く短い毛ばかりになる
  • 同じ場所から新しい毛がなかなか生えない
  • 産毛はあるが、太くならない状態が続く
  • 数年以上、同じ部位のボリュームが戻らない

これらは「毛根が死んだサイン」ではなく、毛周期が乱れているサインと考えられます。

毛根の寿命はどれくらい?

毛根に「何年で終わる」という明確な寿命はありません。
健康な毛根は、毛周期を何十回も繰り返すことが可能です。
しかし、AGA・FAGAなどの影響を受けると、

  • 成長期が数年から数か月〜1年程度に短縮
  • 十分に育たないまま抜ける状態が続く

この状態が長期間続くことで、
毛根の働きは次第に弱まり、回復しにくくなります。
つまり、毛根の寿命は「年数」ではなく「良い毛周期をどれだけ保てたか」で決まるといえます。

毛根の寿命を延ばすためにできること

まだ働ける毛根が多い段階でケアすることが、毛根の寿命を延ばすことにつながります。
毛根を守るためには、内外からのケアが重要です。

  • 【日常で意識したいポイント】
    ・睡眠・食事・ストレス管理
    ・頭皮を清潔かつ乾燥させすぎない
    ・血流を意識した生活習慣
  • 【医療の役割】
    ・毛周期を整える
    ・ホルモンの影響を抑える
    ・毛根の働きをサポートする

セルフケアと医療は、対立するものではなく補い合う関係です。

まとめ:今の「毛根の状態」を知ることが第一歩

抜け毛の量だけでなく、

  • 髪が細くなってきた
  • 分け目や生え際が気になる
  • 抜け毛が長期間続いている

こうした変化は、毛根からのサインかもしれません。
多くの薄毛は、「毛根が死んだから起こる」のではなく、毛根の働きが弱った状態が続くことで進行します。薄毛は早めに状態を把握することで、 「進行を抑える」「今ある髪を守る」選択肢が広がります。気になる変化があれば、専門的な視点で確認することも一つの方法です。

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