初期脱毛ってなに?― 治療を始めたら抜け毛が増えた… ―
2025.08.21
治療を始めた方から、よくこんな声を聞きます。
「薬を飲み始めてから、逆に抜け毛が増えた気がします…」
これは「初期脱毛」と呼ばれる現象で、治療効果が出始めているサインであることも多いのです。
このコラムでは、「初期脱毛とは何か?」「なぜ起こるのか?」をわかりやすく解説します。
治療を始めたのに抜け毛が増えた…それって大丈夫?
AGA、FAGA治療を始めた直後に抜け毛が増えると、「治療が合っていないのでは?」と心配になる方も多いでしょう。
ですが、この抜け毛は「副作用」ではなく、「一時的な変化」である場合がほとんどです。
この現象を「初期脱毛」と呼び、特にミノキシジルやデュタステリド/フィナステリドなどを使用した際に見られます。
初期脱毛は「効いている証拠」とも言われることがあります。
初期脱毛の正体は、“新しい髪の準備”だった
髪の毛には「ヘアサイクル(毛髪サイクル)」があります。
1本の髪は、
- 成長期(しっかり伸びる)
- 退行期(成長が止まる)
- 休止期(抜ける準備)
を経て、自然に抜け落ちます。
AGA、FAGAによってこのサイクルが短縮されると、髪は十分に育たずに細く・短く抜けてしまう状態に。
ここで治療を開始すると、薬の作用で成長期が再び活性化され、新しい髪の毛が生まれ始めます。
その結果、古い髪が押し出されて抜ける=初期脱毛となるのです。
これは「悪い抜け毛」ではなく、「生え変わりの一環」と考えられます。
なぜ治療の初期にだけ起こるの?
初期脱毛は、あくまでヘアサイクルが治療によって正常化し始めた最初の段階で起こる現象です。
薬の作用で毛母細胞(髪を作る細胞)が刺激を受け、成長期に切り替わった毛根が、古い髪をいったん手放すことで起こります。
一部の毛根が「リセット」されるようなイメージです。
これが「初期」に集中するため、「治療開始後2〜6週間」で抜け毛が増えたと感じる方が多くなります。
いつから始まって、どのくらい続くの?
初期脱毛のタイミングと期間は、体質や薬剤によって個人差がありますが、一般的には以下のように言われています。
- 開始時期: 治療開始後2〜6週目ごろ
- 継続期間: 約2〜8週間(長くても2〜3ヶ月程度)
その後は、徐々に抜け毛が落ち着き、発毛の初期変化(産毛や太さの変化)が現れてきます。
ただし、抜け毛の量や期間が極端に長い場合は、別の原因(副作用や他の脱毛症)の可能性もあるため、医師に相談するのが安心です。
初期脱毛と「本当に抜けているだけ」との違いは?
「初期脱毛かな」と思っていたら、実は治療が合っておらず脱毛が進んでいた…というケースもゼロではありません。そこで、見分けるためのポイントをご紹介します。
初期脱毛の特徴
- 治療開始から1〜2ヶ月以内
- 細く短い毛が多い(成長期が短かった髪)
- 炎症やかゆみがなければ正常範囲
- 抜け毛はあるが、徐々に毛が太くなる兆し
一方で、「抜け毛が数ヶ月以上続く」、「頭皮に赤みやかゆみがある」、「明らかに全体のボリュームが落ちた」といった症状がある場合、別の要因が関与している可能性も。気になることがあれば、お早めに専門の医療機関へのご相談をおすすめします。
初期脱毛のあとはどうなる?希望を持ってほしい理由
初期脱毛は一時的なものです。
多くの方は、その後の数ヶ月で産毛やうぶ毛のような新しい髪が生えてくるのを実感します。
そこからさらに太く、しっかりとした髪になるまでには半年以上かかることもありますが、
治療を継続することで徐々にボリューム感や見た目の変化が現れます。
だからこそ、初期脱毛で不安になりすぎず、冷静に経過を観察することが大切です。
不安があれば、遠慮なくクリニックに相談しましょう。医師と二人三脚で進めていくことが、よい治療成果につながります。
おわりに
初期脱毛は、「抜け毛が増えた=悪化」とは限らず、髪の再生が始まったサインであることが多いです。
大切なのは、正しい知識と、継続する勇気。
あせらず、じっくりと向き合っていくことで、将来の髪の健康につながります。